簡雍ガンキャノン

豪であり、柔である者。

簡雍。字は憲和。
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我が翔の国の文官。玄徳様が挙兵の頃から従っている。
口が荒く、否定的な発言をする事も多いが
民の事を思っての言葉である事は
古くから付き合いのある者達には周知の事実である。
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玄徳様は悩んでおられた。
人目を忍んで城を出られ、空を見上げ
物思いに耽っていた。
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「どうした玄徳。
 まさか、鼻の頭に止まった
 蝿でも眺めてるってのか?」
そこへ現れたのは憲和殿であった。
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「憲和か。
 もう、城のみんなに
 俺が抜け出した事は伝わったのか…。」
「いや、まだ奴らは気づいちゃぁいないさ。
 俺の額にピキピキ~ンって来てな。
 なんてな。うそうそ。
 古くからの付き合いだ。
 ここ連日の、お前の思い詰めたようなツラぁ見てれば
 そろそろだな…って気付きもするさ。
 で…今度は、なぁに悩んでやがるんだ?」
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憲和殿の砕けた物言いに心が和んだのか
玄徳様は表情を緩めた。
「何でもお見通しか。
 実はな…どうにも心の中が晴れないんだ。
 それこそ、常に鼻先に蝿が止まっているような。
 俺は民の事を思い、先生や兄貴のようにありたいと
 お前のような心を許せる仲間と共に兵を起こした。
 やがて俺達の志しに共感を抱いてくれて
 協力してくれる者、仲間になってくれるものが増え
 いつの間にか俺は
 領主とまで呼ばれるようになってしまった。」
「ふっ、領主じゃねぇ。翔烈帝だろぉ。」
「その肩書きも、何かしっくり来ないな。」
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お二人の会話は続く。
「まあ、あれだ。
 幽州の鼻タレ小僧が、やりたいようにやって来て
 気付けば、知らないうちに
 お前の為なら命もいらねえなんて奴等が
 ぞろぞろ集まって来るようになっちゃあ
 そりゃあ、ビビりもするってもんだな。
 俺なら、この状況…逃げさせてもらうね。」
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「でもなあ、お前はそうはいかねぇ。
 いや、絶対に逃げたりしない。
 そんなお前だからこそ
 みんなお前を慕って集まってくるんだからな。
 その重責に耐えられないこともあるだろうぜ。
 そんな時はな…これさ。」
そういうと憲和殿は、常に持ち歩いている徳利を持ち上げ
ぐいっと中の物を呷る。
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「酒か。
 呑み過ぎて失敗するなよと
 翼徳には申し付けてあるが
 俺も嫌いな方ではないし、しかし…。」
憲和殿が徳利を差し出して言う。
「四の五の言わずに、まあ飲んでみろ。」
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「じゃあ、一口だけ…。」
そう言うと玄徳様は、徳利を受け取り
香りを楽しむ間も無く、口をお付けになる。
「ん!?憲和、何だこれは?酒じゃない!?」
「だははははは!その通り。
 天下の酒呑み憲和様も
 身体を気遣うような年になったって事さ。
 女房が毎日、茶を淹れてくれてるんだ。
 お前さんが昔、母上様に買ってあげたような
 いい茶じゃあないがな。」
「騙されたよ。しかし、旨い茶だ。」
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「ああ、安いが旨い。
 女房が俺を思って淹れてくれる茶に
 勝るものは無い。
 だから、それを飲めば俺も力が湧いて来て
 明日もまた、仕事が出来るって寸法さ。
 背負った物は大きいかもしれねぇが
 お前も俺も同じ。
 辛いこともあるかもしれないが
 自分を支えてくれる者がいる限り
 やらなくちゃいけない事もあるってぇ事だよな。」
「やらなくちゃいけない…か。
 そうだな。俺がここで力尽きてしまったら
 命の危険に襲われる者達もいるんだものな。」
「まあ、そう気張らずに楽に行きな。
 お前は一人じゃねぇよ。」
「ありがとう、憲和。
 じゃあ、城に戻るとしよう。」
「徳利の中身の事は内緒でな。」
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古くから心を通わせ合う友という物は
何物にも代え難い宝である。

コメント

どことなくキャラクターがカイ・シデンっぽいですね
徐庶さんのことだから多分にオマージュが入ってるんでしょう

キャノン系文官の例に漏れずキャノンが竹管になってますね
髭と冠とスカートがあればどんなMSも文官っぽくなるのは流石ですね
徳利も中々雰囲気が出ていますが元は何でしょうか?

まさに"心友"ですね(^_^)

コミックではガンタンクが師の知り合いということでしたが、やはりガンキャノンとガンタンクはやはりガンダムと同じポジションであってもらいたいですよね。
今回のストーリーが理想だと思いますよ(゜∇^d)!!

今回はなんだかアムロとカイの会話みたいですね

「徳利」を使って思い悩む領主・・・翔烈帝を城に戻すところが、さすが文官ですね

お疲れ様です!

小道具の徳利がすごく効果的!

話の筋だけに関わらず、
オリジナル武将が豊富だったり、
元ネタと思われるオマージュが散りばめられていたり、
細かい部分のクオリティがすごいですね(^^)

本家三国志でも前半はこんな感じでしたね。                               いやあ、にしても登場自体はかなり前からあったのに紹介はしないなあ、もしかしたら背景キャラかも知れんぞと思っていたものです。                                       自分のイメージではガンキャノンは法正だったんですがこの会でガンキャノン=簡雍という感じになりました。そういえば最近彼出てきませんね…?(チラッ                            三人の中でも紹介は残すところ1人ですね。楽しみにしています

お茶・・・横山三国志からですね。
劉備様も何時の間にか蜀の領主・・・時の流れは速いですね、
アニメは曹操軍の兵器、神火飛凰が登場、圧倒的なこの兵器に劉備様達はどう立ち向かうのか目が離せません。

返:さすりゅ~様

はい、その通り。
思い入れたっぷりです。
直接、会話を引用はしてないんですが
カイ好きなので、つい。
徳利はパテで自作です。
年季が入っているように見えるのは仕上げが雑だからです。

返:ヒロ様

心友、いい表現ですねえ。
V作戦トリオは、やっぱり基本ですからね。
ガンタンクは水鏡先生にせざるを得なかったので
キャノンだけでも。
気に入って頂けて嬉しいです。

返:左京様

流石に工具箱を渡したりはしませんが。
禁酒令での逸話のように
真実をしっかり捉え、それを進言する勇気を持った
優れた人物だなと思って
このような話しになりました。

返:ハルム様

徳利、大分探してみたのですが
市販の物で良い物が無く、結局自作しました。
新キットが発表されると
このパーツから、どんな別MSが作れるか
どんな話が書けるかから考えてしまうのは悪い癖です。

返:コータ様

三国志に登場する人物は
余す所無く登場させたいという所が有りますね。
当初、文官で話しを書くのは不可能かと思っていたのですが
より、人物の内面を掘り下げる事で
なんとか書けるかなと思って書いています。
もう一人、もちろん出しますよ。
もう少し先の予定です。

返:武吉トーラス様

やっぱり、根の部分に横山三国志が有るんですよね。
あのお茶の話は好きです。
領主たらんとする心の葛藤を表してみました。
神火飛凰、良かったですよね。
キット化希望(無理)
敵は巨大な方が燃えます。

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私の名は徐庶。
ここに記すのは
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私の記憶のままに
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二週に一度
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